らんらん

女囚と共にのらんらんのレビュー・感想・評価

女囚と共に(1956年製作の映画)
3.5
女子刑務所が舞台の映画、とにかくキャストが凄い!上映時間も2時間半という大作

キャストはクレジット順に
原節子、木暮実千代、田中絹代
久我美子、岡田茉莉子、淡路恵子、香川京子
その他、杉葉子、浪花千栄子、中北千枝子、千石規子、清川玉枝、菅井きん、、、といった物凄い顔ぶれ

刑務官の所長で田中絹代、課長で原節子、係長で菅井きん、あとは大体受刑者(殺しとかの重罪が多い)って構図です

何しろ2時間半、このキャストで、このストーリーでってなると思うことがいっぱい!

まず基本ストーリーは、女囚ものって梶芽衣子とか東映とかのエグイ系イメージしちゃうんだけど、当時の東宝でこのメンツでそんなお話なわけもなく
様々な事情、問題を抱える受刑者たちを天使原節子が更生させるべく奮闘するって流れです
多少都合が良かったり強引なところはあるけど、単純な美談みたいにしてなくて、出所者が前科者ってことで冷遇される社会、それが原因で再び罪を犯して戻ってくる人が絶えないとか、その辺の問題なんかにも切り込んでる映画です

一番思ったのは、、、1956年の女子刑務所ってこんなのなの?って
まあ今の女子刑務所についても知識がないんだけど、今だったら絶対ないでしょ!って思うことばかり
たぶん当時の女子刑務所でもこんな感じではない気がするw いろいろぬるすぎるもん、規律とか全然ないんだもん

出演者について
ホントは主な出演者それぞれに書き留めておきたいくらい思うことはあるけど長くなるので特に印象に残ったのだけ

あの久我美子が今まで見たことないくらいやさぐれたビッチ!反抗しまくり問題起こしまくり、口も汚く態度も悪い、そんな姿に衝撃
でも頑張ってる感、無理してる感みたいな?のも感じたり

そんな悪態をつく久我美子にブチ切れて何度もバチバチ叩く香川京子

そんな勇ましい久我美子にトキメいてラブレター送ったりお触り放題の淡路恵子、ちなみに淡路恵子は久我美子を巡って原節子を逆恨みしてナイフで襲ったりもする

あとは鼻をほじる浪花千栄子とか腹ボテの千石規子なんかも素晴らしいw

最後に主演の原節子
まあ、キャラクターとしてはイメージ通りの原節子
そのせいで全然刑務官っぽくないw あと当時の刑務官の制服のダサさ、ダボっとしててマッカーサーみたいな服なの
おまけに制服のまま家に帰ってるし、ってか家自体刑務所内だし

そういえば刑務所内が舞台ってのもあってみんな地味だったなー、みんなメイク薄め?木暮実千代なんて普段どんだけ厚化粧よ?とか思っちゃったw

まとめ!
個人的には出演者で楽しむタイプなのである程度満足、時間が長いのも大して気にならない
ただまとまりって点では微妙、中途半端な感じが
正直この豪華過ぎるキャストに配慮して無駄に長くなったみたいな感じもしちゃう
そう考えると出演者誰も知らなくてこの尺はつらいかもって思う
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