凄腕殺し屋の孤独を描いた、男たちの挽歌やソナチネ、レオンなど後世の作品にも影響を与えたと言われるハードボイルドの傑作。
主演は男も惚れる元祖イケメンのアラン・ドロン。当時32歳。トレンチコートにハットの佇まいがほんとカッコ良い。
出かける時には鏡の前で帽子のツバの角度を揃える、このルーチンで殺し屋としてのスイッチが入る。殺し屋の美学、サムライの美学、身だしなみの美学。
そうこの映画はたくさんの男の美学が詰まっているのです。
ストーリー自体は単純です。セリフはほとんどなくて、それゆえに時々吐く彼のセリフが心に響きます。アラン・ドロンの美しさに徹底的にこだわったカメラワークは一度観たら忘れられない深い印象を残します。
「心配するな,決着はつける」