笹川パンダ

サムライの笹川パンダのレビュー・感想・評価

サムライ(1967年製作の映画)
3.5
かっこいいけど乗り切れない感じがある。
セリフを抑えたクールな感じのノワールというのは好きなのだけれど。
たとえば部屋に入り込んでいた男が、突如ガラス?壁?をぶち抜いて銃を向けるショットに活劇性を感じない。驚きがない。
どうすれば驚きが生じるか。
暴力の瞬間にも驚きがない。起こるべくして起こるべきことが起こったという感じがする。説明的すぎるのか。
動く歩道のシーンは、ポンヌフの恋人に似たようなシーンがあり比較可能だ。まず逃げる方向が逆方向なら印象は様変わりするだろう。あるいはレンズを変え、被写体との距離を変える。
なぜ面白くならないのかを学ぶためには相当良さそう。
ラスト近くにポケットから銃を取り出す動作の前に、すでにポケットに手を入れているショットが挟まっているため、急に銃を向けられても驚きがない。すべてが先に説明されてしまっている。
笹川パンダ

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