けーはち

釣りバカ日誌2のけーはちのレビュー・感想・評価

釣りバカ日誌2(1989年製作の映画)
3.7
釣りバカ2作目。健康に不安を抱えても後継者不在から社長職を退く訳に行かず苦慮するスーさん(三國連太郎)がある日倒れて若い女性に介抱され、そこを見かけたハマちゃん(西田敏行)には彼女を娘だと誤魔化したものだから後ほどゴタゴタする喜劇に発展。スーさんとハマちゃんは表では社長とヒラ社員、裏では釣りの師弟で友人という秘密の関係を守り抜きながら、それでも素直に苦衷を吐露出来ないスーさんの拗れ具合、それに対しても一向に構わずマイペースなハマちゃんの誠実さと愛嬌に度々笑いが溢れる。100%セクハラな女子社員の扱いや競合会社の社員と休みに釣りに行ったら即談合の疑いなど今にして思えば首を傾げたくなる昭和の封建的な企業文化ではあるが、だからこそ誰にも「社長はつらいよ」と弱音を吐けない一国一城の主たる男の見栄と孤独が滲み出る。