ざわさん

真昼の決闘のざわさんのレビュー・感想・評価

真昼の決闘(1952年製作の映画)
2.0
2021年 69本目

上映時間は85分で、映画のストーリー自体も10時35分から真昼までの85分間の物語。この時代の映画を見る、ましてや映画館で見れる機会なんてそうそう無いだろうし、午前10時の映画祭にて。
そこまで数多くの西部劇を見てきた訳ではないけど、これはどうしても「うーん」という感想が残ってしまった。最後の決闘までのやり取りが不毛に思えてしまって。かつて自分が守り抜いた街を、孤独な保安官がもう一度危機から救うという、あらすじはカッコよさげなストーリー。ただ、その孤独になる過程がなんとも腑に落ちない。
「勝てっこないから。なんで逃げないんだ。」と言われ、奥さんからも逃げられ、それでも街を守りたいからという、一見よく聞こえる言い分。それはわかるんだけど、にしてはもっとコンパクトに纏めてくれてもよかったのでは?最終決戦ギリギリまで、住民の説得→失敗→説得→失敗…の繰り返しで、「あぁ一人だ、しゃーなし。」感が漂ってしまって。の割に、結末もあっけない。もっと危機感があって欲しかった。
とは言え、主演男優賞取るのは頷けるほどの渋みと悲壮感は滲み出ていて、ゲイリー・クーパーが今でも賞賛されてる理由はわかった。
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