Adele

真昼の決闘のAdeleのネタバレレビュー・内容・結末

真昼の決闘(1952年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

ずっと前から気になっていた本作
やっと鑑賞することができました
さすが、数々の賞を受賞しているだけありますね

正直、西部劇ってひたすら撃ちまくったり、ストーリー展開破茶滅茶だったりするものが多いけれど、今作は今までのイメージだった西部劇ではなく、どちらかというと人間心理に則った作品かと

5年前に逮捕した殺人犯が新婚の保安官に復讐しに仲間を引き連れてやってくる
結婚したため、保安官を引退しようとしていたウィルは町に留まる決意をして、同じく戦ってくれる町の仲間を集めるが誰もいない

作中、84分のうち、ほとんどはその仲間集めに翻弄する保安官の様子が描かれています
ですので、従来の西部劇のように激しい銃撃戦などを期待している人は肩透かしに合うことでしょう
保安官の気持ちもわかるけれど、巻き添えになりたくない町の人達の気持ちもわからなくもない

良い作品であるとは思いますが、ツッコミどころが満載
まず、数時間前に結婚したばかりなのにあんなに簡単に夫を捨てて町を出るなんて、そんなあっさりできるものなのか?
たしかに保安官も頑固で融通がきかない男だけれど、今からそんなのじゃ、結婚生活持たんよ???

また、個人的にはグレース・ケリーよりもヘレン役の女優さんの方が魅力的で惹かれてしまった!
エキゾチックでセクシー、それでいて肝が座っていて、保安官ウィルの元カノだけあり、新妻エイミーよりも彼のことをきちんと理解している
2人の間に何があったかわかりませんが、保安官ウィルも奥さん選びを完全に間違えたね…
彼はエイミーよりもヘレンと結婚するべきだったと個人的には思う
だって、エイミーは自分の言うことを聞いてくれないからってさっさと夫と町を去ろうとしている中、ヘレンは
『わたしが彼の女なら一緒に戦うわ』
の一言…カッコいい…惚れてしまうがな!!!

また、こんなに良い出来なのに、あんなに仲間集めに翻弄されておきながら、結局は保安官1人で用足りるし、復讐に燃えるミラーもラストあんなに簡単に終わってしまっていいの?
西部劇苦手ではあるけれど、もう少し熱い戦いが見たかったな…

主演のゲイリー・クーパーは若い頃は潤しいほどの美男子だったが、今作では大人の渋さが加わり、また違う意味でかっこよくなりましたね
また、アカデミーとゴールデングローブ賞を受賞しただけあり、素晴らしい演技でした
特に目の演技が素晴らしかったと思う
言葉では表現しない心情を目で表していたと思う

また、何度も言うようだが、残念だったのはグレース・ケリー
わたしが彼女が嫌いだと言うこともあると思うけれど、今作では単なるトロフィーワイフ的な鼻に付く好感のもてない役でした
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