和製モキュメンタリー作品。複数の心霊現象の足跡を資料映像や音声の検証、民俗学の観点から検証し辿っていく過程で、それらが徐々に絡み合っていることが判明するという構造が面白いです。謎調査するも結局分からず→別の怪奇現象調査→調査の過程でほったらかした謎の解明に進展が→さらに謎が生まれる、という「前進しているものの混沌を極めていくその様子」は底無し沼に突き進んでいくような生き苦しさを感じさせます。メインどころ・モブ含め出演者の一般人感、そして眼力や絶叫や憑き物が落ちたような解脱したような「手遅れ」感のオーラを醸してる点、俳優側と演出側良い仕事してます。アンガールズの塩すぎるリアクションに笑いそうになるけどリアル志向だとこんなもんかもしれませんね。そして松本まりかさんの地声マジでリュック。フェイクドキュメンタリージャンルの熱が高まっている近年の日本、20年前のジャパニーズモキュメンタリーも面白いです。
