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ベルリン・天使の詩のbluebeanのレビュー・感想・評価

ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)
3.5
難解な映画でしたので取り留めのない感想です。

前半で語られる状況からは、戦後のベルリンの閉塞感を感じます。天使は大昔からの出来事を見て記録をしているけど、あくまで傍観者であり、色や匂いを感じることもないし、人々を救うこともできません。一方で人間は、日々世界からの刺激を実感して生きていますが、天使が聞く彼らの声は今この瞬間の些末なことで溢れています。語り部のホメロスを自称する老人は、もう誰も自分の語りを聞くものはいないと言いながら、ナチスと戦争で変わり果てたベルリンを歩きます。

後半は天使のダミエルが恋をしたり、コロンボ役の人役のピーターフォークの意外な事実が明らかになったことから展開を見せます。ラストは閉塞感から抜け出して、決断して、行動しろ、といメッセージが観客に向けて語られていると感じました。
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