サーロイン

ベルリン・天使の詩のサーロインのレビュー・感想・評価

ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)
4.2
オールナイト上映で『都会のアリス』『パリ、テキサス』と共に鑑賞。

モノクロとカラーの混ざった作品。

個人的には、世界が色づいてからの方が素敵だし観ていて楽しい。
でも天使が天使ではなく、自己として認識されたい地上に降り立ちたいと願いアイデンティティの目覚めをうつすにはあの長さがあってこそなのかな、とも思った。
モノクロ部分の長さがあるからこそ途中のカラーが映えるし、カラーになってからのモノクロが映える。
作品にのってくれば観客の心情も色づくようで楽しいと思った。

台詞回しは独特で、詩の朗読に近い感じ。だからこそ、感情が耳からではなく目から入ってくる。楽しい。

人間に手を貸している時の表情と、天使だけで目配せや会話をしている時で受ける印象が全く違うのが面白かった。
2人の天使は色で分ければ黒と白、地上に降り立つ方が白のような感じ。
黒は手助けにも限界があることを分かってるけど白は分かってない。

でもごく稀に限界を超越することもある
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