一流ホテルを舞台にしたヤクザ撃退マニュアル映画。
エリンギ頭のミンボーの女はキレッキレでかっこいいし、ホテルマンたちの成長物語としても楽しい。
この映画よりも後に生まれ、ヤクザと呼ばれる人たちが表社会にいない時代に育ったからか、彼らが全く怖くなかった。
退治しても退治しても現れるのが、まるでGみたいでおもしろいとさえ思った。
もしかしたらそれは、今の時代は隠れたところに彼ら以上の悪人がいることを、なんとなく知っているからかもしれない。
もしくは、一般人の方が怖い存在になってしまったからかな。
恐喝はせずとも、一対一に持ち込んで自分の論理を曲げずに意見を押し通すような人、きっとたくさんいるよね。
スマホ一台あれば、誰かを脅すことだってできてしまうし。
ヤクザ的な人たちが必要悪だとは決して思わないけど、今は今でやっかいな時代なのかも。この映画を観て、悪い人が見た目で判断できるなんて逆に平和だなと思った。
監督がもしご存命だったら、今の時代をどう撮ったんだろう。
