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キング・オブ・キングスのmichiのレビュー・感想・評価

キング・オブ・キングス(1961年製作の映画)
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ああ…やっと見終わった。
新約聖書にまつわる映画もいくつか観ているけれど、これは難しくて何度も置いていかれそうになった。私の知ってる新約聖書の話とも微妙に違うところが多いし、イエスはやたらイケメンだし、入り込むのも難しかった。
トップスターを起用しないスペクタクル作品で、それによって普遍的なストーリーを多くの人に受け入れられるように作ったのかなと思う。(実際はイエス役はいろいろ言われて大変だったみたいですが。)それはそれでいいのですが、勉強してもなかなかキリスト教に馴染まない私には、使徒もローマ側の人たちも似た感じの人が多くて、誰がなんだかよく分からなくなるのです。そんな時、オーソン・ウェルズの綺麗で丁寧なナレーションには本当に助けられた!

磔刑シーンは苦手です。美術館で絵を観ても、教会で像を観ても、痛そうで手のひらに力が入らなくなりますが、本作は最後結構長くそのシーンに割かれていて直視できませんでした。

音楽は後半は良かったけれど、テーマはミクロス・ローザ全開でカッコ良過ぎて、普遍的ストーリーにあてるにはちょっと浮いているかなと思った。
最初のシーンは『ベン・ハー』の音楽を使い回ししていますね。『ベン・ハー』でも『クォヴァディス』の音楽を目立つところに据えていたし、似たような話でイタズラを仕掛けているのかな。

最後に。サロメのダンスがすごい!
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