のんchan

パピヨンの贈りものののんchanのレビュー・感想・評価

パピヨンの贈りもの(2002年製作の映画)
4.0
最近、シニア作品観てなかったな...と、ほっこり感を求めて。

パリのアパートに一人暮らしで、蝶の収集に生き甲斐を感じている元時計職人の老人ジュリアン(ミシェル・セロー)
最近、同じアパートに若い母親と越して来たばかりの8歳のエルザは多忙な母をいつも待ちぼうけ。鍵がなく家に入られず、ジュリアンが自宅へ招き入れたことから交流が始まる。

ある日、"幻の蝶🦋イザベル"を探し求め、南仏の田舎の森へ向かうことにするジュリアンだったが、なんと車の中にはエルザが潜り込んでいた。致し方なく一緒に蝶探しの旅に出る...

エルザは大人っぽくて、どんなことでも興味津々。何でも聞きたがって、若干偏屈なジュリアンは閉口気味。
しかし旅は道連れ。夜中には布を張って光を当てて蝶を集めるところで、手影絵で話をするジュリアン、聞き入るエルザ。
またお互いの家族の話をして心がざわめき絆が深まる。

優しい老人と可愛い少女。とはちょっとだけ違うこのドラマ。
エルザは頭の回転が良く、ジュリアンの携帯の暗証番号を変更して連絡が取れないようにしたり、見かけた新聞に自分の捜索願が出ているのを知って面白がってしまう。扱いに困る老人を見透かしたような滑稽さもある。
その後、ちょっとヒヤッとする事件も起きるが...

2人にとって、小さな冒険は忘れることのできない大きな心の糧になったに違いない。
そして、2人にとって共通の鍵は"イザベル💕"だったのだから。

ただ穏やかだけではなく、ちょっぴりシニカルさも入って、またキュンとする、観て良かった〜と思えるヒーリーングムービーかも。
のんchan

のんchan