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恋愛睡眠のすすめのmellanのレビュー・感想・評価

恋愛睡眠のすすめ(2006年製作の映画)
3.6
夢の中の描き方がとってもこれ!だった。ストップモーションというだけで愛しい夢の世界。段ボールでできた電車やクルマが走り、卵のケースが張り巡らされたスタジオで自分の理想の未来を作成する、嫌な上司も服従できるし空だって飛べる。突拍子もないかと思えばたまに現実と変わらないようなシーンもあり、なんなら主人公は夢遊病でもあるので、観ているこちらも夢か現実かわからなくなる。

ついはずかしくて目を覆いたくなってしまうようなシーンがちらほらあるけれど、そういうところがむしろ良い。動物の着ぐるみを着てバンドで歌うシーン(ダンボールでできたテロップスクリーンも含め)と、洞窟の中のロフトベッドの上でピアノを使って毛糸を紡ぐシーンが特に可愛い。結局彼は何も変わってはいないけれど、20代パリで過ごした約半年?間の切り抜きを追体験するような素敵な映画だった。
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