トルストイ原作の1812年、ナポレオンによるロシア侵攻の史実をロシア側から踏まえた小説を映画化。オードリーヘップバーンが当時の夫、メルファーラーと共演。
1956年にどこの国でロシアを舞台にした映画が製作されたのかなと思ったら、イタリア人監督による主にイタリアで撮影されたもの、映画音楽もニーノロータ。
19世紀ロシアの優雅な舞踏会、ロシア貴族の暮らし、臨終場面、美しい光景、建物、大規模な騎馬隊、戦闘風景など壮大な絵巻物と感じた。絵巻物の中に市井のロシア貴族のナポレオンによるロシア侵攻前後の暮らしを描く。
当時の戦闘シーンは最初はのどかに感じたが、モスクワの焦土作戦でナポレオンが冬将軍に襲われ、兵士が泥地を敗走する場面はやはり悲惨。「八甲田山」を思い出した。
壮大ながら長尺、休息を入れながら鑑賞するのがおすすめ。
今のロシアによるウクライナ侵攻をみると、ロシアも外国から侵攻された歴史があるからDNAに自己防衛本能が刻まれて、過剰反応しているんだなあ、と感じる。
セリフの中に格言名言のようなものが沢山出てくるが追いきれない。
トルストイのメッセージ、とにかく命を大事に。
トルストイ自身もクリミア戦争に従軍したり、様々な経験をしているので、名言集をググると含蓄が深い。昔は途中で挫折したかもしれない原作の小説も読んでみるか。