捻くれたままモラトリアムに囚われた君へ
不器用に、自分を探す。
社会を悪として、居場所が崩れていく感覚。
一人の少女は心の傷を認めない。
アイデンティティを見失う様は、誰もが自分だけだと思ってしまう一つの通過点である。
自己投影してしまうテーマでありながら、現代の若者が好みそうな世界観。
憧れてしまうお洒落な「古き良き時代」にも、自分の居場所がない人間は存在した。
そのことに安心感を覚える。
こういう映画を時々見ないと、素直になる方法を忘れてしまう気がする。
自身と向き合える映画は貴重。
さようなら、かつて親しかった友よ。