キャンチョメ

ゴーストワールドのキャンチョメのネタバレレビュー・内容・結末

ゴーストワールド(2001年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

世界と自分との在り方についての話だと思った。

イーニドが取った最後の選択は、自分が生まれ育ち、そして居場所が見つからない街=ゴーストワールドとの別れであり、自分にとっての世界を見つける旅立ちだ。来ないバスをひたすら待ち続ける老人は、おそらく死を待っていた。イーニドも、現実に居場所が無いゴーストではなく、自分自身として生きられる世界へ発とうと思ったのだろう。それに、彼女がシーモアに惹かれたのも、彼が趣味という自分の世界を持っている男だったからだろう。もちろん、イタズラ電話の罪悪感とか、居場所が無いもの同士の親近感もあっただろうけど。

同級生を見下しつつも、結局は社会に順応するレベッカの様な生き方もまた、一つの世界との在り方だ。そう思うと、バス停での2人の別れが、互いに共有していた世界との訣別のようにも思える。

詰まるところ、自分にとっての世界を見つけることが、大人になるための通過儀礼なのかなと思ったり。

カラフルだけど小汚い画面が、エネルギッシュでキュートだけど、世の中を敵視し鬱屈とする彼女たちと表しているような感じがした。

美術の先生や、ジョシュとのやり取りが面白かった。賑やかな女の子を揶揄うところも、結構感じ悪いけど笑ってしまう。
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