Yukio

ゴーストワールドのYukioのネタバレレビュー・内容・結末

ゴーストワールド(2001年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

若かりし頃のスカヨハが見れて嬉しい。

シーモアが結果的に心根の優しい、いい奴で本当に良かった…と、内心ハラハラしながら見てた自分は安堵。(こんな見方してる人少ないかもしれないけれど…。)

自分の好きな物とだけ向き合うこと、その世界に浸る事、それのみで心の満足感を得られれば良いし楽だけれど、
“愛さたい”
”肉親ではない誰かに「あなたがほしい」と言って欲しい” (要は恋人か)
って想いを抱えながら生きるのは普通のことで、その想いを踏みにじったり面白がるってのは、かなしい。

自分こそが本当に良いものをわかってる、と、他人を見下して揶揄するイーニドも、根底にそんな想いを抱えているんじゃないのか。彼女は最後、丸い鞄を持って、来るべき時に来たバスに乗り旅立って行くけど、その行き先も未来があるのかどうかも明かされない。そのラストが印象的だった。因みに、あのラストには自殺説があると聞いてとても驚いた。とてもそんな風には感じ取られなかったな。音楽は確かに哀しい感じで、夜の中独りで、老紳士の後追いバスに乗るわけだけど、“死”を仄めかすような空気は一切無いと感じた。
…なんだか文字に起こすと不思議ね。

あの最後があってこそ、人から思い入れのある一本として残る映画に選ばれてるのかな…?

映画館で観られて良かったです。
Yukio

Yukio