このレビューはネタバレを含みます
やりたくないことははっきりしているけれど何をやりたいのか、自分自身のことさえわからない。
行き場のない感情をどうすれば良いかわからずもがいてさらに事態を悪化させたり、全てが嫌になって誰も知らない所へ行ってしまいたいと思ったり。
いずれも身に覚えがあって、懐かしくもあり切なくもなった。
しかし、結局どこへ行っても自分自身が成長しない限り何も変わらないと今なら思える。
多くの者はレベッカみたいに少しずつ現実を受け入れ、なんとか折り合いをつけて大人になっていく。
ずっと自分の世界で生きていくことは出来ない。
そんな現実に打ちのめされるイーニドを抱き締めてあげたくなった。
綺麗事かもしれないけれど、こういう子が自分を殺さずに生きられる場所がどこかにあってほしいと願わずにいられない。
ラストは色んな解釈が出来るけれど、私はイーニドがあのバスに乗ってゴーストワールドに別れを告げ、自分の居場所を見つける旅に出たという前向きな終わり方だったと思う。