ダニエル・クロウズのカルトコミックを原作に、疎外感を抱えて生きる少女2人の日常をポップかつユーモラスに描いた青春ドラマ。
ソーラ・バーチがイーニド、スカーレット・ヨハンソンがレベッカを演じ、冴えない男シーモアをスティーブ・ブシェミが好演。
テリー・ツワイゴフが監督を務め、原作者クロウズと共同で脚色も担当。
公開した時には映画をそんなに観ていなかったので、存在を知りませんでした。
ポスターのポップさと予告編で観たいと思い鑑賞。
ブラックユーモアとシニカルな感じが楽しく、個性的なキャラクターがそれぞれ魅力的。
ダイナー店員の不気味くん。
食品雑貨店の客、裸ヌンチャク。
昔のバイナルオタクのブシェミ。
イーニドに気を遣いつつも甘やかすハイウエストなパパ。
今は使われてないバス停ベンチに毎日座ってバスを待つご老人。
そして主役のイーニドとレベッカ。
ティーン2人がつまらない毎日をユーモアと内輪のノリで笑わせる。
憎たらしくならない程度に周りの大人たちを少し小馬鹿にした感じも可愛らしい。
ファッションもダサいとカワイイのバランスが見事。
それだけに映画が進むにつれ、2人が現実と向き合う事で明らかになる考え方の違いとすれ違いが胸にくる。
イーニドの孤独が深まる様子が心に染みる。
去りゆく青春の切なさを感じつつ、大人に成りきれない甘さも感じつつ、割と生活に余裕ある白人コミュニティの話とも思いつつ。
でも映画としては非常に良くできた作品だと思いました。
ラストも印象的。
赤いワンピースと丸いバック一つ持ったイーニドがキュート。
何処への旅立ち?
何との別離?
解釈はいろいろ。
いずれにせよ元気でがんばれ
とハイウエストパパの心境でした。