荒野の狼

仮面ライダーフォーゼ THE MOVIE みんなで宇宙キターッ!の荒野の狼のレビュー・感想・評価

5.0
テレビシリーズ仮面ライダーフォーゼの映画版。高校が舞台の本シリーズは、レギュラーや准レギュラーの高校生、先生、悪役の個性が光った作品で、アクションも、ブルースリーのアクションを取り入れるなど、他のシリーズに比べユニークな出来だったが、映画版は、アクション面がテレビを超える素晴らしい出来。ライダーが絡むシーンでは、おそらくテレビでは、あまりできなかったワイヤーや特撮をふんだんに使用し、今までのライダーものではみられなかったレベルの高い3次元のバトルが繰り広げられている。とにかく、怪人の数も含めて、出し惜しみなしのノンストップアクションで、テレビシリーズにあるような“間”のようなものが、少しはあってもいいかなという贅沢なことを考えてしまうほど。また、平成ライダーシリーズ一般に、テレビでは、素手のアクションシーンは極めて少ない傾向にあるが、本作品では主役の福士蒼汰もテレビではあまり見せなかったアクションを見せる。光ったのは、敵か味方かわからないセクシーな悪役の原幹恵で、格闘もバイクシーンも説得力のあるアクションで、ライダーをも圧倒。その原幹恵を子供扱いするのが悪役の幹部役の横山一敏で、冒頭5分の、ミドルキックからハイキックの目にもとまらない連続技から原幹恵を吹っ飛ばずシーンは格闘ファンなら必見。敵役の宇宙鉄人は、昭和の特撮テレビシリーズを題材にしているが、こちらの紹介は“ネット版仮面ライダーフォーゼみんなで授業キターッ!”で楽しくされているので、できれば“授業キターッ”を最初に見てから映画の鑑賞をしたいところ。
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