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スワロウテイルのcamusonのレビュー・感想・評価

スワロウテイル(1996年製作の映画)
3.5
本作は、公開当時はプロモーションがメディアを席巻していて、
CHARAが歌う「Swallowtail Butterfly 〜あいのうた〜」は
切なく印象に残っています。

2時間半を超える大作。
東京に移民が押し寄せてきて、移民達が住む貧民街ができてと、
なかなか、先見の明のある世界観。

移民達は、中国語と英語と日本語のチャンポン語を話すという設定も、
なるほどと思えるこだわりで、
それぞれの役者が自分流のミックス加減で話しているのも面白いです。

主人公少女伊藤歩とCHARAが好対照で良いし、
男優人も、三上博史、江口洋介、渡部篤郎と、
当時、旬の役者を惜しみなく使っていて、
それぞれの役を堂々と演じていて好印象です。

中盤までは、がっつり世界観を構築していて、
なかなか頑張っているなという印象。

その分、終盤の展開は雑な印象。

移民社会と旧来社会との軋轢みたいな方向には行かないで、
移民同士の抗争になってしまって、
本人達は敵を倒してスカッとしたのかも知れませんが、
見てる方としては、宙ぶらりんのまま終わってしまった感じです。

マイ・ウェイ押しで、~あいのうた~がエンディングだけというのもちょっと拍子抜けでした。
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