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スワロウテイルのkaitomoのレビュー・感想・評価

スワロウテイル(1996年製作の映画)
4.7
全部好き。少しでも塩梅が違えばダサくなりそうな、邦画では見たことのないような多国籍な舞台、イェンタウンに惹きこまれる。
ストーリーも先が読めなく、クライムサスペンスになったり、バンドものになったり、変な展開の仕方をしていくんだが、バランスが悪くなっていない。
常に血の匂い、不幸の香りがしていて油断できない。
まだそこまで売れていなかったCHARAを、超魅力的な歌手として世間に知らしめた作品でもある。本作で、彼女が初めて舞台で歌うときの恥ずかしそうで、かつ嬉しそうな表情も素晴らしすぎた。
キャスト陣も素晴らしく、弱々しい少女から徐々に蝶になっていく伊藤歩、漫画みたいな強キャラコンビ渡部篤郎(クール!)&山口智子(出番少ないけど、めちゃ可愛い!)、怖さと優しさを兼ね備えた色男の江口洋介⋯と上げればキリがない。
ラストシーンも最高。変に感動的にさせずに幕を引けるクールさに痺れる!
岩井俊二監督のなかでもダントツに好きだが、彼のフィルモグラフィの中でも異色の、血生臭いエンタメ作品。
#鑑賞三回目ぐらい
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