『96時間』がお気に入りの私に、会社の上司がお勧めしてくれた作品。
これがまた相当面白い！フランス映画ってのがまたイイんです。
因みに本作のハリウッドリメイク『スリーデイズ』も鑑賞しておりますが、私は断然こちらの原作をお勧めいたします。
※短くコンパクトに纏められていて何より雰囲気が良い。
物語は冤罪で投獄された妻リザ(ダイアン・クルーガー)を救うため、すべてを投げ打って救い出そうとする平凡な夫の愛を描いたヒューマン・サスペンス。
因みにタイトル『すべて彼女のために』は副題であって、ＤＶＤに記載のタイトル『ラスト3デイズ ～すべて彼女のために～』が正解ですので、レンタルショップ等でお探しの際には参考にして欲しい。
この”ラスト3デイズ”は物語のクライマックスを描いた部分であるのですが、そこに至る迄の主人公の葛藤⇒決断に至るまでのシークエンスに惹きつけられた。
やっぱり主題は”すべて彼女のために”これに尽きるでしょう。
”ある決断”を決めた時から起こす夫(ヴァンサン・ランドン)の行動、出来事が実にリアル。
外では変わぬ暮らしを続けながら、心に秘めた思いや計画の行動に決意が伝わった。
その演出として、部屋の家具が少しずつ減っていく描写等が上手いんです。
そしてラストまでコンパクトにテンポ良くまとめ上げ、最後まで緊張感は途切れません。
恥ずかしながら、気付けば手を合わせながら観賞してしまいました(笑)
綺麗なダイアン・クルーガーも、見事に悲劇のヒロインを演じきってくれた。
こんなに上手い女優さんだとは思いませんでした。
夫の起こした行動には賛否判れそうですが、これこそ本当の愛のかたち！であると、私はこの夫を支持したい。
