ろく

山田村ワルツのろくのレビュー・感想・評価

山田村ワルツ(1988年製作の映画)
2.6
ぴゃーぴゃーぴゃーぴゃー五月蠅いんだけど。

監督「ガメラ」金子修介、脚本「私をスキーに連れてって」一色伸幸とバブル感満載のこの作品。とくに一色の脚本といえば「私をスキー」以外にも「熱帯楽園倶楽部」や「僕らはみんな生きている」「七人のおたく」「病院へ行こう」「木村家の人々」とある種バブルの青春時代をおくった人にとって涙なくしては語れない(でも今はどれも凡作)作品群。ああ、もはやノスタルジーで映画観ているよ。

冒頭いきなり浜田嫁小川菜摘が出てくるので椅子からずり落ちる。まさか浜田嫁がこの映画のヒロインと思って見ていたら違かったので安堵。でもヒロインは小沢「AV女優になりました」なつきなので二度椅子からずり落ちる。

話は嫁の貰い手がない田舎に嫁に来てもらうために画策する青年団と村長の話。どうです、これだけで昭和感あるでしょうが。

村長は嫁を呼ぶためある仕掛けをする。令和の今はこんな映画作ったらネットで大炎上必至である。よくも悪くも昭和という時代はデリカシーがなかったと痛感。ここでは史上最低なモザイクシーンが見れるがこんなの今ではジョークではなく謝罪案件だからな。ただしジョージ・A・ロメロばりの生きているゾンビを見ることが出来るのでそこだけは満足。

そしてその祭りで出場するミュージシャンがなんと米米クラブ!しかも本人。そう、そのころ青春を過ごした人、浪漫飛行をうたっていた人、Shake Hipで踊っていた人、必見ですよ。ただし米米が少しコミックバンド寄りの時期です。「嫁津波」をカールスモーキー石井が熱唱します。いいか、それだけ見れるなら。

最後は一色おなじみのもっともらしい文明批判。あれ、そのニュアンス「僕らはみんな生きている」でも「熱帯楽園倶楽部」でも聞いているからな。

まあ全体としてポンコツ映画ですし、見たとこで誰とも共有できないネタ映画。あ、でも僕は少しだけ好きです。だってバブルのころってバカで阿呆で幸せなんだもん。もう戻ることはできない桃源郷だと思ってます。
ろく

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