トリコロール、フランス国旗の白。平等。3部作、2作目。
和解と再生というテーマをコメディタッチでとても魅力的に描いた作品。対等ではなかった2人の愛が紆余曲折を経て、ラストになり、対等になったように見える。それぞれのシーンに重みがあり、深みがあって美しいモチーフがあるように見えた。共産主義が衰退したポーランドを舞台にして、夫婦関係の破綻や、強迫観念や復讐などの要素が、陽気に描かれ、ブラックコメディに仕上がっている。
それにしてもこの頃のジュリー・デルピーには不思議なオーラがある。彼女の見せる表情はどこか悲しげであり、冷ややかであり、何処と無く温かみがあるように感じる。