詩の映像化
死にかけの馬を前に泣きじゃくる
むかし本当に悲しいことがあった時
おじいちゃんが亡くなった時とか
悲しみの空気を感じとった時
こんな風に泣いた気がする
海の中からでてきたのは
なんだろうあれは
おおきなおおきな手だ
あれは指だ でも人差し指が欠けている、、、
ずっと昔からそこにあったのだろう
海から引き上げられた手は
空を浮かび
そして街を凱旋する
畏怖をかんじさせる手
青年は たとえ僕がここで叫ぼうとも どの天使が気付くだろうかと
バイクにうなだれる
青年は少女を抱きしめる
“最初のときはだれでもそうなんだ。最初のときはだれでもそうなんだ。心臓は破れそうになる。最初のときはだれでもそうなんだ。息が乱れ、死にそうな気がする”
カメラはふたりをぐるりと囲む