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傷ついた男のseapony3000のレビュー・感想・評価

傷ついた男(1983年製作の映画)
5.0
迷い猫、というよりすぐついて行っちゃう濡れ仔犬なジャンユーグが駅で彷徨ってるシーンだけでもう見応えある。あのころのパリの駅(どこ?そもそもパリか?)移動遊園地のゲームでデコから流血してるジャンユーグ、ちょっと足りない子。ゲイボーイか浮浪者かなんにもしてない奴だらけで駅も町もゴミだらけ。男と男が目があって近づくところや、「50フランでキスさせてくれ」とかスリリングだし、やるときゃいきなりだし躍動感がすごい。みんないつお風呂入ってるのかわからないくらい薄汚れていて幸せそうなひとはひとりも出てこない。ロランベルタンおじさんが車で連れてってくれる夜霧のハッテン場。夜も夜明けも美しいレナートベルタ。ボカシなかったのに、いきなり最後のシーンでがっつりボカされるのせっかくのシーンなのにもったいない。自分の服脱いで丸めて隠して刑事のボロ服を着てるのサイズもあってないあの感じ絶妙だしいつのまにか静かに涙流してるジャンユーグよかった。
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