April01

レインメーカーのApril01のレビュー・感想・評価

レインメーカー(1997年製作の映画)
3.7
マット・デイモンが保険会社相手に戦う新米弁護士を好演。クレア・デインズ演じる人妻とのロマンスを絡めて、ストーリーの主軸を2つ立てている。
経験に乏しいロースクール生が希望に胸を膨らませて弁護士資格を取り、法曹の実態を目の当たりにして大きな壁にぶつかりながら正義を信じて戦う姿は感動的。そこに多彩なキャラクターが物語を重層的に見せてくれている。
特にダニー・デヴィート演じる司法試験に受からなくても実務に長けている年配パートナーの存在が面白い。

白血病に臥す青年から両親の為に保険金を役立てて欲しいと頼まれる場面は哀しく、それを受けてのマット・デイモンの独白が心に残る。


他の誰もがひたすら優位に立とうとあくせくしている間にこの若者はたった1人で死を見据えている。
While we are all out there scrambling around for an edge like we're never gonna die, this boy is looking right at it, and he is doing it almost alone.

「他の誰もがひたすら優位に立とうとあくせくしている間に」というところ、マット・デイモンの淡々とした語り口にグッとくる。自分に言われてるような気がして。

ラストのモノローグも良い。
April01

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