アランスミシー

スタフ王の野蛮な狩りのアランスミシーのレビュー・感想・評価

スタフ王の野蛮な狩り(1979年製作の映画)
5.0
カルト系ミュージカル映画/
ロッキーホラーショー、ブレインデッド、オペラ座の怪人、カニバイシュ、火の馬

カルト系監督/
タルコフスキー、パラジャーノフ、ゲルマン、シュヴァンクマイエル、ホドロフスキー、オリヴェイラ、ヘルツォーク、ヴェンダース、ファスビンダー、リンチ

全てのカルト映画から力を受け継いだような強大な魔力がこの映画には潜んでいる
ロシアンカルト版ホーンテッドマンションというアトラクションに乗っているようでいて、それはエンターテイメントだけでなく、何よりも優れた「なぜやったのか」タイプのドラマ脚本だった

きっとロバートタウンがこれを観たらあまりの完成度にひれ伏すかもしれない


ホドロフスキーのような"見せつけられる感じ(ミュージカル)"というよりは、
ヘルツォークのような"見てしまった感じ(ダイレクトシネマ)"がこれほどにない興味をこの映画に抱かせた。

タルコフスキーの影響を受けて作られた坂本龍一のasyncという新アルバムがあるが、もはやここからパクってるんじゃないかというような、Popol Vuhにもどこか似たラストの曲がすごく鬱的で印象的だった
やはりロシアン鬱映画、ロシアン鬱音楽、ロシアン鬱文学というのは存在するんだと確信できた。

テーマの無さそうな、童話的なこの映画だったが、僕は信じることの重大さを感じ取れた気がする。
それはこの現代において1番重要な課題なのかもしれない

1回目
マイ映画リストのベスト50を脅かされたのが凄く久しぶりだったのに、
ベスト5に侵入して来たこの映画に凄くショックを受けている

こんな感情久しぶりだ…
今日から何をすればいいかわからない
しばらく放心状態が続くんだと思う


欲のために人を殺す戦争
貴族に限らない、人間の持つ傲慢さ
これらが呪いを生み出してしまった。