ねび

ハンバーガー・ヒルのねびのレビュー・感想・評価

ハンバーガー・ヒル(1987年製作の映画)
3.5
ベトナム戦争の937高地の戦いが舞台となった映画。ベトナム戦争1番の激戦区だっただけに、フルメタルジャケットより戦闘描写は激しい。

大勢の兵士が死んでゆき肉塊になってゆく中で、「この丘は俺達をハンバーガーにする気か」と兵士が言ったことでハンバーガーヒルと言われるようになったとの事。

丘を攻略するために何度も突進と撤退を繰り返し、大勢の兵士が犠牲になったところは日露戦争の二百三高地と似ていると思ってしまった。
ただ違うところは、日本は大国ロシアと戦ったのですが、アメリカは国力を比較したら全然小さいベトナムを攻めている事です。
戦闘が激化のさなか、「弱い者をいじめたくない奴は、銃をとるな!」と上官が言います。多分、現場の兵士たちも、この戦争への疑問があったのでしょうね。

当初は聖戦とまで言われていたベトナム戦争ですが、終盤には反対論が世論の多数を占めるようになってきます。
初めは正しいと思って国の為に命を賭けて戦っていたのに、戦いもしないでリビングでニュースを見ているだけの連中に誹謗中傷される。
戦争に行く兵士に罪は無いと思います。悪いのは、間違った戦争を始めた国の判断と、安全な所から見ているだけで命賭けで戦った兵士を誹謗中傷する卑怯な奴らです。

もう二度と、こんな悲惨な戦争が起きないように国には正しい判断をしてもらいたいですね。
ねび

ねび