せーや

007/カジノ・ロワイヤルのせーやのレビュー・感想・評価

007/カジノ・ロワイヤル(2006年製作の映画)
4.5
for SPECTRE
-I'll call that a Vesper.-

英国諜報機関MI6。
暗殺の仕事を2つこなすことで
00"ダブルオー"の称号を得たジェームズ・ボンド。
彼の00としての初任務は
世界中のテロリストの資金運用を任される
ル・シッフルという男の
素性を突き止め、捕らえることだった。

新生007の記念すべき第1作。
若い世代の007ファンはここからスタートした方も多いのでは。

つまり若い世代にとって
クレイグ版ボンドは
まったく違和感が無いわけです。
というかクレイグこそがボンドなのです。

しかし古き良きファンからすれば
クレイグは批判の的だったようで。

確かに真っつぁおな瞳のパツキンスパイが
この世にいるものか、となるわけで。

そんなオールドファンのプレッシャーを
一手に引き受け、その批判を払拭したのが
我らがダニエル・クレイグ兄さんなのだ。

クレイグ兄さんは
持ち前のムッキムキな肉体美と
彫刻のような端正な顔立ちとエロスオーラで
世界中の女性のハートを鷲掴み!

さらに巷の女性を騒がせているのは
ベビーフェイスな上に可愛い演技ということ。

うざってえ相手を殺ったあとの
ザマミロ的な微笑みとか!

チップ注射のあとに
傷口にツバつけるあたりとか!

女性はキュンキュンくるわけですね。
これがいわゆるギャップです。

そして忘れてはいけないのが
クレイグ版ボンドの感情の豊かさ。
これはカジノロワイヤルが突出してますが
ヴェスパーという女性の存在が大きくて。

ボンドが唯一感情的になれる相手。
スパイとして常に冷静にならねばならないにも関わらず、ヴェスパーのことになると
とたんに表情が変わるあたり。
これがクレイグ版ボンドの魅力であり
スペクターに繋がる大事な要素でもあるのだ!

そのヴェスパーを演じるのは
これまた彫刻のようなエヴァ姉さん。
知的で冷静でエロスをまといつつ
その心にはどこか弱さが見えるという
その立ち振舞いは世の男性を虜にしたのです。

悪役筆頭ル・シッフルにはマッツ・ミケルセン。
その冷静で渋すぎる御顔と声色から
見事なまでの悪役を演じてくれました。
ハンニバルをゲットしたのも、これがキッカケ?

Mにはジュディ・デンチ。
温かいおばあちゃんかと思いきや
エゲつないほど口の悪いクソババア←
まだまだ謎に満ちています。
ボンドへの信頼も完全には見せていない。

新生007にも関わらず
これでもかと様々な要素を詰め込み
初見ではすべて理解できない仕上がりに。
ラストはスペクターへの伏線という
先を見据えた終わり方にゾクゾク。

オープニングの
You Know My Nameで
心を鷲掴みにされた方も多いはず。
せーや

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