リタ

007/カジノ・ロワイヤルのリタのネタバレレビュー・内容・結末

007/カジノ・ロワイヤル(2006年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

はじめての007

ダニエルクレイグ見ると大体ときめくから
ここから最新作までは見たいな

あとショーンコネリー版も。
余裕があればピアーズブロスナンのも。
…いつまでprime無料なのかな


のっけからベッタベタな演出
2000年代の映画とは思えない古くささ

悪役の会合が人形劇みたいでちょっと不安になったが
その先はそれなりに普通だった


007とはショーンコネリーの大ヒット映画であって
その後はずっと
そのリメイクであり続けてたんだろうと想像した

ヒロインの指の傷を舐めるなど
昭和の少女漫画でも読んだんでしょうか
笑っちゃうけどダニエルクレイグならオッケーです


カジノや捜査の進捗、顛末を
台詞でよく解説してくれておりとても見やすく

ボンドはスムーズにボンドガールと恋に落ち
またボンドガールは次回作に向けすみやかに退場

予想通りの展開で始まって終わる
安心してみられる筋書きだった

極端にいえば水戸黄門的というか
ファンが広く沢山いるシリーズもの特有の
雰囲気は持ち合わせていた

とはいえその割に、
敵と対峙して見破ったと思ったら見破り返されて、
勝負相手に仲間がいて、
敵の敵も敵で、
仲間が敵と通じてたと思ったら、
別の仲間が本当の敵で、裏切られたけど
結局は仲間?だったみたいな

ちょっと小忙しいのは、ならでは、なのかな?


マッツミケルセン妖艶で思わせぶりだけど
終わってみればやる事成す事全部失敗してる雑魚。
ボンドの悪役ってそんなんで良いのかな
巨大組織の氷山の一角なのか
これから巨大組織と対峙すんの?
ラストの人で終わり?



前半のアクションシーン、だいぶ見応えあった

パルクール的に逃げる標的を
体当たりで壁突き破る
などして追いかけるダニエルクレイグ
かっこいい…。笑
重心低くて安定感あるよね
でも無茶して飛んだりもする。やんちゃ。

007といえばあの振り返って撃つオープニング
そのイメージからして
勝手にボンドは銃頼みのスパイだと思ってたので

こんな肉体派アクションが展開されるとは意外だった。
他のボンドもこんな忙しく走り回ってたのかな?

カーアクションも重く痛そうで
スタイリッシュではなく
そもそも最初はスーツ着てないっていう。



でもラストシーンカッコよかった!
黒幕が階段でうめき倒れ、
階段の上に主人公立って名乗って終幕!

これもよく見る演出…って印象だけど

立ち位置逆だったレイヤーケーク思い出して
なんだかゾクゾクした

この人がこの大作の主役で、
王道ヒーローなんだ、って。


それから、Mと一緒にボンド育てた感あったな笑笑

前半の落ち着きのなさに比べると
大人になったわね〜みたいな。。





当時「彼がボンド!?冗談じゃない!」と
大ブーイングの嵐の中でカジノロワイヤルが公開

なんやかんやで恒例だからと鑑賞した人達、
掌クルーで「彼は史上最高のジェームズボンド」
(はーと)ってなってたけど

他の映画見てないから
どこに感動して意見を覆したかわかんない


ダニエルクレイグは勿論素敵なんだけど、
007ブランドに合っていたかということが分からない

けど見た目がイメージと違うことを
問題にしなくなるくらい
この映画のボンドはしっくりきたんだね




ところで調べたらピアーズブロスナンは
契約完遂前に降板させられた、と言っているみたい

懐古主義的なボンドのイメージを
現代に調和する形で一新し
その後を成功に導いた当時のスタッフ達は
とっても有能だったんじゃないかと思う

10年遅かったらあれこれ槍玉に挙げられて
過去のコンテンツとして葬り去られてただろうに


保守的なイギリス人に
一新したボンドを受け入れさせたカジノロワイヤル

そして選ばれたダニエルクレイグの存在感と美しさ。
重厚感ありつつ身軽でユニークで軽薄でピュア。

無表情で全てを語る男の中の男。


今公開してる新作でボンド引退なんだよね?
次のボンドはどういう方向性で行くのかしら
リタ

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