harunoma

アワーミュージックのharunomaのレビュー・感想・評価

アワーミュージック(2004年製作の映画)
5.0
Notre Musique

I’ve seen “Notre Musique” (35mm film) more than thirty times at the cinema.
私にとっての21世紀のサンライズは
アワーミュージック

イメージは喜びだが
かたわらには無がある
無がなければ
イメージの力は喚起されない  」



   それは何かのイメージだ。

   ぼんやりしている。

   二人が横に並んでる。

   私の横に女性がいる。

   見知らぬ女性だ。

   自分は分かる。



   だが私には覚えがない。

   はるか彼方の出来事?

   もっと先の?

   どうでもいい。

   私たちの貧しさは明確だ。

   それがはっきりした。

   鉄条網だらけの風景と、

   爆発で赤く染まる空。

   文化からほど遠い廃墟なのだから、

   文化など忘れるべきだ。

   無から築き上げよ。

   火事のとき、

   家具を運ぶのはバカげてる。

   敗者としての幸運をつかむのだ。



   二人が横に並んでいる。

   私の横に女性が。

   見知らぬ女性だ。

   自分は分かる。

   それは何かのイメージだ。

   ぼんやりしている

   (弟が生まれたよ!)

   よく晴れた日だった。

   遠くまで見える。

   でも、

   オルガのいる所までは見えない。
   
   
   
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