喜連川風連

アメリの喜連川風連のレビュー・感想・評価

アメリ(2001年製作の映画)
4.0
人々を救うフィクションの力。
空想にとらわれ、現実を生きてこなかった主人公アメリが世の中を信じられる出来事に出会うことで、次第に世界に心を開いていく物語。

物語の力を信じている監督さんということが切に伝わってきた。

人間は物語を語り、信じることのできる動物であり、それが人間を人間たらしめる。

作中、さまざまな物語を演出することで、キャラクターたちを救うアメリ。
だが、最後は物語の先の乗り越えなければならない壁を突きつけられる。

物語を自分を守るために使うか。
他者の幸福のために使うか。
はたまた運命に身を委ねるか。

そんなフランス人がおくるひねくれ王道?ラブコメ。

アメリは高橋留美子マンガ的でもあった。
くっつきそうでくっつかない、ちょっと内気な女の子の奮闘は、日本で見慣れた王道ラブコメそのもの。

そんな彼女を形作った人物像も詳細に描写され、一気に物語に入り込む。

背景で与えられる鮮やかな色彩と音楽が空想じみた彼女により彩りを与える。

あまり服に関心のない自分ですら、かわいいと思うアメリファッション。

厚底ブーツに、赤いワンピース、外にはねたショートヘアーのかわいさに魅了された。。。。

「人生には失敗する権利がある」
今の学校はこれを教えることができるのだろうか?

ジャッケット写真から、ホラー映画的要素も入れたかった?
喜連川風連

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