ゴン吉

トラック野郎 望郷一番星のゴン吉のレビュー・感想・評価

トラック野郎 望郷一番星(1976年製作の映画)
4.4
長距離トラックの運転手がさまなまなトラブルに巻き込まれながらも難題を切り抜けていく“トラック野郎”シリーズ第3作目。
菅原文太が主演、愛川欽也と梅宮辰夫らが共演、島田陽子がマドンナを演じる。都はるみが本人役で熱唱。名馬ハイセイコーが友情出演。  

”一番星の桃次郎”(菅原文太)と”やもめのジョナサン”(愛川欽也)のトラック野郎コンビが捲き起こす騒動と恋を描いた昭和テイスト満載の作品です。
トラック運送の運転手である桃次郎とジョナサンは、夏は涼しい北海道で働くために、カーフェリーで北海道に向かう。
フェリーで桃次郎は美しい三上亜希子(島田陽子)に出会い、一目惚れする。
北海道に着いた桃次郎は、釧路の魚市場で男勝りの女トラック運転手の”はまなすお涼”とひと悶着。
これが切っ掛けでお涼に惚れている”カムチャッカ”(梅宮辰夫)と大乱闘になる。
最後はトラックで勝負することになるが、土地勘のある”カムチャッカ”が勝利する。
勝負に負けた桃次郎は、北海道を去ることになるが、その帰途上の静内で馬牧場を経営する亜希子と再会する。
桃次郎は亜希子の気を引こうと奮闘するが……  

菅原文太主演の「トラック野郎」は、昭和時代の人気シリーズ。
いやらしさを感じさせない下ネタなどのユーモアを交えながら漢気が描かれており、観ていて楽しい作品。
シリーズとして人気を博したのもうなずけます。
電飾と画で飾ったトラック・通称”デコトラ”が派手で美しい。
当時の人気歌手・都はるみの「トラック音頭」♪の熱唱も満喫できます。
昭和時代に競馬ブームの社会現象まで引き起こした伝説の名馬・ハイセイコーも”友情出演”。
トラック野郎ならではの札幌の時計台、層雲峡の流星銀河の滝、小清水原生花園、網走、釧路、静内、美幌峠、阿寒国立公園、襟裳岬、富良野など北海道の名所もめぐり、観光気分も味わえます。
夏の北海道を自転車やバイク、車で旅することが、当時の学生の憧れの夏休みの過ごし方でした....
茶色の南武線、持ち家制度で1080万円で建てられるマイホーム、北海道へのカーフェリーなど昭和テイストが満載です。
クライマックスはトラックのタイヤが熱でバーストするほどトラック野郎の漢気が熱い!
「礼ならよ トラック野郎みんなに言ってくれ!」 
この作品の面白さが「わかるかナ? わかンねえだろうナ~」(松鶴家千とせ)  

2022.6 地上波MX TVで鑑賞
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