フランコ

娘・妻・母のフランコのレビュー・感想・評価

娘・妻・母(1960年製作の映画)
4.1
高峰秀子は出番少なめ。序盤でさらっと未亡人になる原節子の細やかな演技が光る。「それにあたし上手く喋れないでしょ?」の誠実さ。原節子にしては貴重なキスシーンwith仲代達矢!『浮草』の若尾文子と川口浩のように、まともに撮らないことにより生じる胸騒ぎ。『女の座』のようにオールスターキャストで複数のカップルを追う群像劇だが、本作はだいぶ穏やか。何より感動するのは一家でホームビデオを鑑賞する劇中劇。画面の中の画面の原節子が途方もなく尊く、美しい。

2018/6/6 神保町シアター
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