このレビューはネタバレを含みます
谷崎潤一郎原作。無明と愛染より新藤兼人脚本。
異常さはそこまで反映されてないかな…物足りぬ。濡れ場がなんせ物足りん。
ダイレクトなエロがないのは文芸映画だしお約束ごとなのでもちろんいいけれど、ラストの演出で今一歩踏み込んで欲しいところ!そこで鬼気迫る新珠三千代が見たかった…!
谷崎の女性崇拝に浸るには追い込み不足。
ただ、女二人の間にある勝新の小物感は物語の異常さをあらわすに充分。愚かという貴い徳を身につけた谷崎の分身たちとファムファタールたちはいつ見ても愛おしいものです。