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愛のむきだしのレのネタバレレビュー・内容・結末

愛のむきだし(2008年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

箇条書き

・開始数十分はすべてが意味不明すぎて嫌々見ていた(画角の謎さ、なぜここでズーム?さすがに季節の違いはもう少しうまく繋げよ等)が、そのうちどうでもよくなった

・次第に、「これは映画的でない」という消極的な視点ではなく、「これは日本的である」という積極的な視点で見るようになった

・だってあのゼロ年代の日本にしか存在しない髪型とか、AAA西島の顔のマッスのなさとかさ、、鎖国してた国が突然映画というものを作ってみたかのようなキテレツさ、ドメスティックさに満ちていて恥ずかしい

・恥ずかしいと同時に、途中からそれら一切合切をノーマライズして「そういうもの」として受け入れる人間的な営み(というか認知的不協和)が作動してくる

・この映画のとんでもない過剰さは、J-popやアニメの過剰さと同じなんじゃないかと途中から思いはじめて怖くなった(あと、エヴァじゃんと100回思った、みんなもそうだと思うけど)

・考えてみると、この国で生まれたわけではない「映画」という外来の拡張子で作品を作るとき、その拡張子に忠実であることと、新しい文法を作ること、その間の葛藤というのはあまり見ない気がする(普段観る作家は前者ばかりだが、園子温はある意味後者に振り切れている)。日本語ロック論争みたいな話だが……。

・演技力を活かしづらい劣悪な演出下でも、カメラを向けさえすれば最大の出力を叩き出す満島ひかりはすごい、コリント書のシーンは空前絶後

・どうでもいいけど、AAAが好きな人に面白い人間は存在しません。私を信じてほしい。
レ