【2014/1/18:目黒シネマ】高純度、崇高なラブストーリー。彼にとってのマリアを救うだけで終わらせず、「あんたが私を助けてくれたように、今度は…」な展開にグッとくる。長いけど、何度観直しても無駄なシーンが一切ない。
情報過多だし実在感ゼロだし、かといって一見ファンタジックでもなく(特に前半はノリにくいギャグ要素が強いし)、感情移入もしにくい話なのにこの長尺で飽きさせないのは、テンポ良さやカットのメリハリはもちろんのこと、やっぱ演者でしょう。みなさんハマりすぎです。園子温の「役者の才能引っ張り出し力」すごい。この作品で安藤サクラを知って、こんな微妙にヤバめな感じのブスさ加減(失礼)と気持ち悪さを兼ね備えた上に芝居のうまい子をどーやって掘ったんだよ？！と思ったけど、超有名ドコロのお嬢さんでびっくり。普段のサクラちゃんは美人ですね(フォロー)。
近作はちょっと苦手な園子温だけど、これは最高に好き。これと「紀子の食卓」があるだけで、今後もきっと園子温作品は観続けちゃうんだろうなと思う。
そして。アクが強いのに「はねるのトびら」から園子温まで対応可なゆらゆら帝国のフトコロの深さにも感服。
