逮捕命令を配信している動画配信サービス

『逮捕命令』の
動画配信サービス情報をご紹介!視聴する方法はある?

逮捕命令
動画配信は2024年5月時点の情報です。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。
本ページには動画配信サービスのプロモーションが含まれています。
目次

逮捕命令が配信されているサービス一覧

『逮捕命令』が配信されているサービスは見つかりませんでした。

逮捕命令が配信されていないサービス一覧

Prime Video
U-NEXT
DMM TV
Rakuten TV
FOD
TELASA
Lemino
ABEMA
dアニメストア
Hulu
Netflix
クランクイン!ビデオ
JAIHO
ザ・シネマメンバーズ
スターチャンネルEX
みるアジア
WOWOWオンデマンド

『逮捕命令』に投稿された感想・評価

kazu1961

kazu1961の感想・評価

4.3
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-323 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-550

🖋アラン・ドワン監督作品の中でもあまり知られておらず、なのに最も優れている作品ではないでしょうか。“死ぬまでに観たい映画1001本”にも選出された隠れた秀作です。

🖋『真昼の決闘』のような社会派西部劇で、反共産主義への批判や、巨悪に対する批判、そして群集心理による暴徒など、かなりメッセージ性が強い作品になっています。ストーリーは簡潔で分かりやすく、風刺が効いて、演出が際立った作品です。

🖋あくまでも人間ドラマを中心とした西部劇で前半戦は“何が本当か?”の心理合戦がとても面白く、そしてクライマックスに向けての群集心理、ラストの教会での駆け引きは素晴らしい演出です。ラストの天罰が神から降ったような終わり方はほんと秀逸です。

🖋隠れた西部劇の逸品、とても面白い作品でした!!

👍Story:(参考: WATCHA PEDIA)
独立祭を迎えたシルヴァ・ロード市はお祭気分にひたっていた。ダン・バラード(ジョン・ペイン)は、資産家エヴァンスの娘ローズ(リザベス・スコット)と結婚式をあげようとしていた。そこへ、連邦保安官と称するマッカーティ(ダン・デュリエ)と3人の部下がのりこんできて、ダンを殺人罪で逮捕するといい出した。2年前、ディスカヴァリー市でダンがマッカーティの弟から2万ドルを賭博でまきあげ、背後から射殺したというのだ。

🔸Database🔸
・邦題 :『逮捕命令』
・原題 :『Silver Lode』
・製作国 : アメリカ
・初公開 : 1955
・日本公開 : 1959/02/24
・上映時間 : 80分
・受賞 : ※※※
・監督 : アラン・ドワン
・脚本 : カレン・デ・ウルフ
・原作 : ※※※
・撮影 : ラッセル・ハーラン
・音楽 : ルイス・フォーブス
・出演 : ジョン・ペイン、リザベス・スコット、ダン・デュリエ

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
「対決の一瞬」のアラン・ドワン監督が作った西部劇。脚本を「地獄の道連れ」のカレン・デ・ウォルフが執筆、撮影は「対決の一瞬」のジョン・アルトンが担当している。音楽ルイス・フォーブス。出演するのは「対決の一瞬」のジョン・ペイン、「さまよう青春」のリザベス・スコット、「夜の道」のダン・デュリエ、新人ドロレス・モラン、ハリー・ケイリー・ジュニア、アラン・ヘール・ジュニア等。製作ベネディクト・ボジャース。テクニカラー・RKOスコープ。1955年作品。
No.291[痛烈なるマッカーシズムへの皮肉、権力へ盲目になり"正義"を見失う人々] 80点

「牛泥棒」や「真昼の決闘」に似た所謂"社会派"西部劇であり、それらの内包するメッセージと類似している。特に後者との類似性は、マッカーシズムへの批判、リアルタイム進行、巨悪に踊らされる人々など列挙に暇がない。しかし、本作品が上記ふたつと決定的に異なるのが皮肉がより痛烈であること、そして全くと言っていいほど有名でないことだ。

ダン・バラッドは二年前にシルバーロードにやって来た牧場主。街で一番裕福な娘ローズと独立記念日の結婚式を挙げている最中、4人の喧嘩腰の連邦保安官が邪魔に入る。ダンには連邦保安官マッカーティの弟を背中から射殺し2万ドル奪った罪で逮捕状が出ていたのだ。彼は無罪を主張し、街の人々も横柄なマッカーティに反対する。二時間の猶予を貰って無罪であると示そうとするが、同情的だった街の人々は次第にマッカーティ側に付き始める。マッカーティ一味のジョンソンが金次第で裏切ることになり、マッカーティが連邦保安官ではなく逮捕状も偽造されていたことを知る。彼は本物の連邦保安官を殺害し、なりすましていたのだ。しかし、判事に話す直前にマッカーティがジョンソンを殺害、事態を収束させに来た保安官まで射殺してその罪をダンに着せてしまった。追われる身となったダンは襲いかかってくる街の人々を片付けながら無罪を主張していく。弾も無くなり、教会に追い詰められたダンだったが、電報が再開したことで無罪を証明し、マッカーティは跳弾に当たって死ぬ。

連邦保安官という巨大な権力を前に盲目になる人々を克明に描写した耳の痛くなる話で、直接的な皮肉が強すぎる気もする。例えば、本作品は独立記念日に起こっており、アメリカ国旗を盾に撃ち合いをしている。或いは、マッカーティが跳弾に当たって死ぬのは教会であり、弾は"自由の鐘"に当たって跳ね返るのだ。当時マッカーシーが行っていた赤狩りという名の魔女狩りは、国全体を疑心暗鬼にさせ、東ドイツのような"目に見える監視社会"となっていたことだろう。連邦保安官=マッカーシーが言うことは絶対であり、一度告発された人間は何を言っても無駄ということを克明に描いている。まぁ皮肉大好きな皮肉屋だから強くても好きになれるけど。

ただ、決定的にまずいのが、「牛泥棒」「真昼の決闘」では主人公フォンダ及びクーパーが常に"正しかった"のに対し、本作品のペインは正当防衛を理由に町の人々をガンガン殺しまくっているということ。この演出だけは乗れないんだよなぁ…

ドワンはサイレント期から息の長い活躍を見せた職人監督であり、どうもデミルやホークスのような印象を受ける。日本でほぼ知られていないのは単純にいかなる賞を受賞していないという、日本人特有の"権威に弱い"面が前面に出た弊害だろう。斯く言う私も初めてドワン作品を見るのだが、本作品は"1001の映画"に紹介してくれてよかったと思うよ(珍しく褒める)。
CHEBUNBUN

CHEBUNBUNの感想・評価

5.0
【絶体絶命が駆け抜ける】
「死ぬまでに観たい映画1001本」掲載の西部劇『逮捕命令』を観た。チラホラ凄い監督だと聞くものの、なかなか遭遇しない監督アラン・ドワンの作品と遂に対面したのだが、これがとてつもなく面白かった。

爆竹に火をつけ、散り散りになる子どもたち。そんな無邪気な子どもたちも、不穏な空気を漂わせる男たちを前にガチの逃亡をみせる。連邦保安官のマッカーティ(ダン・デュリエ)一味は、結婚式を挙げようとするダン・バラード(ジョン・ペイン)を逮捕しようとしていたのだ。彼は正当防衛で人を殺していたのだ。町の人々から不信感を集めた彼は無実の罪を証明しようと外部に連絡を取ろうとする。

面白い修羅場映画とは、最悪な状態の中で幸運が訪れ続けることにある。本作におけるダンは堂々とした風格を持ちつつもタイミングが常に悪い。物語の中心には正当防衛や事故があり、それでうっかりと、次から次へと人が死んでいき、不味い状況になっていく。その状況に追い込むのは、保安官であったり市民であったりする。納屋に逃げるダンを追い詰める場面では、上から侵入して戦闘が始まるわけだが、群衆が扉を開けると、ダンが明らかに皆殺しを行ったかのような構図になっている。袋のネズミであるにもかかわらず、なんとか切り抜ける。そして、行く手にある僅かな障害物を使って、ギリギリの攻防を繰り広げる。この「ギリギリ」の魅せ方が素晴らしい。

例えば、スッとテーブルの下にダンが潜り込み、ヒョイっと倒して即席のシールドを作る。横移動しながら、開けた空間をカメラが捉えると、遠くに人影がいる。画面からは遠くの敵がダンを見ているのか分からないのだが、彼は大胆にも開けた道を駆け抜けていく。右にも左にも人がいる窮地では、樽で顔を隠しながら2階へと逃げる。逃げた部屋に、一味が入ってきて捜索を始めるのだが、ギリギリのところで発見されずに済む。

常に手汗握るアクションと、間一髪窮地を免れる描写が畳み掛ける。その中で人が次々と倒れていく。完全に無罪とはいえない大殺戮、その末路に待ち受けるあまりにも馬鹿馬鹿しいある人物の死に様を配置する粋さも含め最高の作品であった。