あなぐらむ

黒い賭博師のあなぐらむのレビュー・感想・評価

黒い賭博師(1965年製作の映画)
3.9
東京五輪後、首都高の整備と共に経済繁栄を謳歌する昭和の裏側で蠢く賭博師達の国際戦を描く「ゴッド・ギャンブラー」の原点。

ベテランの域に入った小林旭が相変わらずの身体能力とカンの良さで破天荒なキャラを具現化する。
つまりは各社模索していた007的スパイ活劇を日活風味で仕上げた一作で、繰り出されるイカサマの手口や秘密兵器が楽しく、かっちりした小川英の脚本が底支えして中平の頓狂な演出と良い塩梅。
ヒロイン富士真奈美のエキゾチックな美、横山道代の軽快さ。
ライバルとなるギャンブラー、小池朝雄の勝てない苛立ち、高橋昌也の悪ふざけの様な香港人賭博師。
混成チームのアンサンブルが見事。益田喜頓も登場。