たけちゃん

駅馬車のたけちゃんのレビュー・感想・評価

駅馬車(1939年製作の映画)
5.0
ドク、1杯奢ろう……


ジョン・フォード監督 1939年製作
主演ジョン・ウェイン


勝手にお知らせシリーズ「今日は何の日」
本日、2月1日は「映画サービスデー」ですね。
僕ももちろん劇場に行ってきました。
観たのは「スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け」を4DX3D吹替版で観てきましたよ。実は、4DX版は2度目です。1月17日より4DXのバージョンが"フォース・エディション"に変わったというので、これは確かめに行かねば!と赴いた次第です(ˆωˆ )フフフ…

で、なんと、この「今日は何の日シリーズ」今回で400レビューとなりました。ビックリ!
最初はちゃんと記念日レビューでしたが、ここ最近は誕生日や命日といった有名人レビューとなっています。これならまだ続く(ˆωˆ )フフフ…
まぁ、よく続いています(笑)
そんな記念レビューなので、ちょっとこんな作品を選びましたよ。今日は巨匠ジョン・フォード監督の誕生日でもあるので、クラシックで、大好きな西部劇の傑作でもある「駅馬車」です( •̀ω•́ )و✧


【ジョン・フォード監督】
1894年2月1日、メイン州ケープエリザベスで生まれる。アイルランド移民の子で、なんと13人兄弟の末っ子。昔は子沢山だったんだなぁ。
高校卒業後、監督をしていた兄のつてでユニバーサル・ピクチャーズに入り、二日酔いの兄の代わりに演出した場面を気に入られて監督に昇格したというんだからすごいよね(笑)
フォックス社に移籍後ジョン・フォードを名乗り、僕は観たことありませんが「アイアン・ホース」で一躍人気監督に。
「男の敵」でついにアカデミー賞監督賞を受賞し、1939年に「駅馬車」を撮り、ジョン・ウェインをスターにしますね。
以下省略(笑)
1973年8月31日に79歳で亡くなりました。





さて、映画です。
まず、なんと言っても、この映画が1939年に撮られたというのが凄いです。この年の9月にドイツがポーランドに侵攻、英仏が宣戦布告し、第二次世界大戦が勃発。
日本は昭和14年で、日中戦争の真っ只中。ノモンハン事件が起こり、この2年後に太平洋戦争へと突入します。

そんな時、アメリカではルーズベルトが大統領となり、世界恐慌による不況をニューディール政策により徐々に脱却、再び力を蓄えてきた時期です。そして、第二次世界大戦による軍事費の増大により完全に回復したんですから、皮肉なものですよね。それが1939年という年の世界情勢。
そんな中で撮られた映画です。



オープニングの音楽が、まず、サイコー。
やっぱり昔の映画はテーマ曲を聴いただけで映画が思い出せるのがいいですよね~。劇中何度も流れるこの曲、軽快で大好きですよ。

そして、テンポの良い脚本と演出。
ムダがないなぁ~。
99分の作品のほとんどがアクションかと思いきや、然に非ず。人間ドラマ中心なんですよ。
駅馬車という狭い空間に乗り合わせた者たちの話です。
御者に保安官
娼婦に飲んだくれの医者
妊婦の貴婦人にギャンブラー
酒商人に銀行家
そこに乗り込んでくる脱獄犯のリンゴキッド
みんなキャラがしっかりとたって、要らぬ存在がない。
過去の印象で、主演のジョン・ウェインがかっこいいだけの映画かと思ったら、始まって20分ほどは登場もしない。思った以上に他の乗客に時間が割かれていましたよ。それも良かった。

そして、オープニングからアパッチ族のジェロニモの名がマクガフィン的に使われますが、こちらも登場するのは1時間を過ぎてから。そこまではひたすら人間ドラマです。でも、飽きない。それは一人一人のキャラ立てが素晴らしいからです。愛すべき役ばかり。

アパッチ族が出てきてからは、怒涛のアクション。ここのアクションは凄いですよ。今から80年も前の映画とは思えません。疾走感を出すための埃や音の演出。コマを落としての撮影。スタントもすごいよね。本当に素晴らしいなぁ。
騎兵隊のラッパの音の感激。
安堵感で、胸をなでおろしました。
僕らはあの時、一緒に乗り合わせていましたよ。

ラストのハッピー感も含め、娯楽映画のお手本のような作品です。
全ての映画ファンにお勧めの傑作西部劇ですよ。
よろしければ、是非に( •̀ω•́ )و✧