自分を施設に預けた父親を必死に追い求める11歳のシリル
はっきりと拒絶しない父親は理解できないシリルを何度も突き放す
父親の自信のない優柔不断さがとても残酷
対して里親のサマンサは恋人にキレられてもシリルを見捨てなかった
初めて信頼できる大人と繋がれた事がシリルの心に変化をもたらした
シリルを利用したウェスも誰かに騙されたり搾取された辛い過去があったんだろうなと思わされる
彼も変われるといいな
父親に買ってもらった自転車は最初は父親の象徴だった
終盤ではサマンサと二人、二台の自転車を交換しながらサイクリングするところは心が温かくなる場面だった
結末をはっきりと描かないので観終わった後はいろいろと考えてしまいました
子どもを育てる責任についてとか寂しさから道を外してしまう子どもとどう向き合うのかとか自転車はちゃんと繋いでおこうとか犯した罪の償いとか
子育て系映画は胸がギュッと締め付けられるけど最後は希望が感じられる作品でした