社会的な弱者を描くダルデンヌ兄弟監督作品。
ケン・ローチ監督と同じテーマですが、そこに批判性はないんですよ。とても客観的。ハンディーカメラ主体のドキュメンタリー風の作風だから余計そう感じるのかもしれません。
毎度ながら安易な共感はさせてくれない。主人公の少年シリルは父親に捨てられて施設に入れられる。発達障害っぽく色々とあばれる。かわいそうだと思うんだけど、ウゼー!とも思う。それを週末里親として日曜日だけ引き取る美容師のサマンサ。
すごく大変なんだけど、最後は希望が見える。なんとなくアキ・カウリスマキ監督っぽくもある。ダルデンヌ兄弟ってケン・ローチ監督っぽくもあり、アキ・カウリスマキ監督っぽくもあり、ロベール・ブレッソン監督っぽくもある。いいとこどりって感じです。カンヌ映画祭の常連なだけある。