ムギ山

その男、凶暴につきのムギ山のレビュー・感想・評価

その男、凶暴につき(1989年製作の映画)
3.5
北野映画は初めて。
冒頭の少年たちによるホームレス襲撃から、その少年の一人を我妻刑事がボコボコにするシークエンスがショッキング。
たけしの芝居は、日本にありがちな妙なオーバーアクションが全くなくて、観客に媚びていないのが非常に好ましい。ていうかコメディとかじゃなけりゃ、映画やドラマはこういう演技を基本にしてほしいと思う。舞台じゃないんだから、そんな滑舌よく喋ったり大仰に動いたりする必要ないのだ。
中盤の、女の部屋から逃げた男を延々追っかける場面がすごい。あれ許可とってロケしたんだろうか?
一点だけひっかかったのは、川上麻衣子演ずる妹が「重度の精神疾患」ということが映画見てる間わからなかったこと(見終わったあと解説などを読んで知った)。なんというか「ただぼんやりした女性」にしか見えんのよなあ。いや、わかりやすくキチガイを演じろって言いたいわけじゃないんだけど、いろいろやりようはあったんじゃないの? と思ってしまった。
あっあと白竜がカッコよかった(はげしく今更ですが)。
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