鹿苑寺と慈照寺

その男、凶暴につきの鹿苑寺と慈照寺のレビュー・感想・評価

その男、凶暴につき(1989年製作の映画)
4.5
北野武初監督作品をようやく観れた。これが初監督作品とは驚き。全体的に画がバチバチにかっこいい。オープニングの子供の家に襲撃に行くシーン、橋を渡ってくるシーン、流れ弾のシーン、更衣室でたばこを吸い、拳銃を構える仕草。すべてがたけしさんにハマっていて、不気味でかっこいい。凄すぎる。

前半はビートたけしさん演じる刑事の我妻と新人刑事の菊池とのシーンが多く、何気ない会話がどれもコメディーシーンとして描かれていてめちゃくちゃ笑った。
特に下記の会話に腹を抱えて爆笑した。コメディーというのはギャグを連発すればいいのではないというのがよくわかる。

「菊池さんって何の会社でしたっけ?」
「鉄砲の通信販売」

「我妻さん、早いっすね」
「俺が殺ったんだよ」

「我妻さん、始末書書いたんすか?」
「書いたよ、お前の名前で」

また、トイレで容疑者に暴行するシーンで、「どっからだ」「知らねえよ」のやり取りから永遠にビンタされるの最高だった。このシーンがめちゃくちゃ好き。

全体的にオフビートで乾いたタッチで描かれるが、後半は特にそれが加速し、さらにたけしさんの画がかっこよくなる。前述した更衣室でのシーンがとてつもなく好き。画角が完璧すぎる。「狐狼の血 LEVEL2」で日岡が牢屋に行き中腰になるシーンを思い出した。
有名だと思うけれど、流れ弾のシーンもめちゃくちゃハイセンス。ほんとにすごい。

冒頭の橋のシーンを踏襲したラストもめちゃくちゃ好きだった。


以下は個人的なメモ
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冒頭の襲撃シーン

橋を渡ってくるシーンがめっちゃ良い。

若いときのたけしさんの顔のギラつきがやばい。

佐野史郎の冬彦眼鏡

平泉成さんが若い。

「菊池さんって何の会社でしたっけ?」
「鉄砲の通信販売」

「我妻さん、早いっすね」
「俺が殺ったんだよ」

連行されてるやん笑

「いつから付き合ってんだよ」
「昨日からです」
「何が昨日だよ、馬鹿野郎」

「我妻さん、どうして警官になったんですか?」
「友人の紹介」

あんなにイキってたのに弱っ笑

「我妻さん、始末書書いたんすか」
「書いたよ、お前の名前で」

更衣室でたばこ吸うシーンめちゃくちゃかっこいいな。画角のセンスがえぐい。

流れ弾
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