りえあおき

その男、凶暴につきのりえあおきのレビュー・感想・評価

その男、凶暴につき(1989年製作の映画)
3.4
久しぶりに見直す。
良かった。
出てくる ほとんどの人の目が死んでる。そういう映画だった。当時の東京の街が嬉しい。

独創性はありつつ フレンチコネクションなどの刑事ものや クラシカルなノワール感も漂わせつつ。各パートの職人技も機能し光ってる。 不思議なバランス。感触として 家族ゲームを思い出した。

北野武のまったくのオリジナルじゃないところが かえって上手く作用してみえた。構図とか光や影とか。とはいいつつ、なんだかんだいって "俳優ビートたけし力"。無表情が魅力的な人、時々いるけどその系統。

平泉成とか映画分かってる人が出てくると 絵が締まるとこもいい。…声優慣れしてない俳優を、沢山使うようになった宮崎駿映画より、、初期の、大多数は声優を使った、予算も近作より少なかったであろう頃の宮崎映画の方が マスターピース感がある(個人的に)というのに近いかも。

本職が多数いるなかに存在感のある門外漢が予定調和を崩す、みたいな配役が好きだな。。。主演候補には泉谷しげる がいたそう。それはそれで気になる。

音楽はのちの久石譲より この映画のあり方の方が 暴力性が滲んでていいんじゃないかと思った。

https://youtu.be/QutG94BC0Dc?si=JiJpHwmZM7Y1h6hw