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その男、凶暴につき
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『その男、凶暴につき』に投稿された感想・評価

netfilms

netfilmsの感想・評価

4.2
 公園で味噌汁を食べるホームレスの姿、猫背で眼鏡をかけ、前歯がない男の表情は笑っているようにも見える。神奈川郊外の住宅地、サッカーボールを持った4,5人の少年たちは中年のホームレスの姿を見て、からかい半分でリンチする。車輪に繋がれ、四つん這いになったホームレスは自転車に引きずられ失神する。鉄橋の上を奥から歩いて来る我妻諒介(ビートたけし)の姿が徐々に大きくなる。今作を特徴付けているのは、主人公我妻の彷徨に他ならない。O脚気味のガニ股で一歩ずつ前に進む我妻の姿は人間というよりも、粗暴な動物にも見える。やがて郊外の一軒の住宅地に入った刑事は、2階の部屋に向かい一直線に階段を上がる。少年が自身の部屋のドアを開いた瞬間、男は平和な空間の内部に侵入し、少年を脅す。「明日仲間を連れて警察に来い」そう一言だけ言い残すと、我妻の姿は闇に消える。我妻は港南警察署内へ自動車でもタクシーでも自転車でもなく、徒歩で向かう。その姿は走るでも止まるでもなく、ただひたすらのしのしと歩いている。新たに警察署署長になった吉成(佐野史郎)の就任式をすっぽかし、コーヒーを買いに来た自販機の前で、たった1人の盟友である岩城刑事(平泉成)と談笑する我妻の前に、新米刑事となった菊地(芦川誠)が挨拶に訪れる。

 今作は当初、深作欣二監督・ビートたけし主演の予定だった。だが深作監督は60日間のスケジュールの空白を要求したため、松竹側の判断により深作欣二は撮影直前で降板。急遽、主演だったビートたけしに白羽の矢が立った。北野武は原作者である野沢尚の脚本の台詞部分を大胆に省略し、専ら我妻諒介と殺し屋・清弘(白竜)との相克関係を「狂気」で結ぶ。組織には属せないアウトローな人間である我妻の生い立ちは秘密のベールに包まれ、僅かに気が触れた妹・灯(川上麻衣子)との触れ合いだけが我妻の狂気を据える。灯が手にした場違いなぬいぐるみ、祭りの列に吸い込まれ買った風車、川面を見つめる兄妹の視線はただ虚空を彷徨う。それに対し、清弘も結局は実業家・仁藤(岸部一徳)に雇われた一介の殺し屋に過ぎない。麻薬捜査の過程で出会うべくして出会った2人は最初、夜の歩道橋で互いに素性を知らぬまますれ違う。今は亡き東銀座松竹セントラルの映画館、エリック・サティの『グノシェンヌ』の哀しい調べ、灯がかすれ声で歌う『スウィート・メモリーズ』。夜の闇の中にしか生きられない男たちは、利害関係を捨て去り、暴力の彼岸へと向かう。屋上で右手の第一関節を切り刻む場面や流れ弾の場面も衝撃的だが、菊地に見張りをさせた更衣室の中で、ロッカーにぶち当たる激しい音は、『ソナチネ』の光だけの銃撃戦の場面のように、見えないからこそ観客を暴力の世界に引きずり込む。
NAOKI

NAOKIの感想・評価

4.0
漫才師…俳優…映画監督…
おれは北野武のファンです。

映画監督に関して彼はシャイなるゆえか…誰々の影響を受けたとか過去のあんな名作を参考にしたとか…絶対に言わない…なんにも知らない…たまたまだと言うのですが…恐らく過去の映画を見まくって勉強してるに違いないとおれは思うのです。

「その男、狂暴につき」
たけしの最初の監督作品ですが、万を辞しての第一回監督作品と言うわけではありませんでした。
確か…本来「仁義なき」の深作欣ニ監督だったんですが諸事情より降板…プロデューサーの奥山氏が「たけちゃん…撮ってみる?」みたいな感じだったと思います…

北野武はたったこの一本を撮る過程で映画を撮ったことのないド素人から世界的な映画監督に一気に進化した…とおれは思ってます。

途中…粗削りでやっぱり素人だよなってシーンもあるのだけど終盤のあるシーンを観ておれはこれはとんでもない人が出てきたと確信したのです。

それは…たけしとの最後の対決を迎えようとする白竜のシーン…
白竜には3人の舎弟がいるのですが(売れる前の寺島進がいる!)こいつらが銃器の準備を始める白竜にビビり上がって…
「やべえよ…聞いてねぇよ」
…と抗議をしだした瞬間…銃弾を受けてぶっ飛びます。

問題は次のカット…
普通…パッと切り替わると無表情に銃を構える白竜…銃口からは薄い紫煙が立ち上っている…
これが普通でしょ?
…というかこれが映画の決まりみたいなもんです。

ところが…たけしのカットは…パッと切り替わると白竜はもう背中を向けて銃の整備に戻ろうとしている…まさに今向こうを向いてしまう白竜の斜め後ろからの顔がちらりと残る…彼の体を今撃った硝煙が包み込んでいる。
それは今人を殺したのにもう興味を失っているというこの男の恐ろしさや不気味さを表現するのに充分なワンカットでした…
おれは驚愕しました…あの斬新なカットの驚きは今でも忘れられません。

例えば水戸黄門で印籠を見せた瞬間…悪代官…その手下…苛められてた町人…黄門様をバカにしてた茶屋の主人…と順番に驚いた顔を見せていきます。ほんとは同時に驚いているんだけど時系列をずらして順番に見せていくわけです。これは大袈裟な例だけど多かれ少なかれ映画はこういう「お約束」のもとに作られているものなのですが…たけしはそれを軽々と飛び越え…おれを物凄く驚かせてくれたのです。
型を破るから型破り…でもそれは…やはり型を知らなければ破れないのです…

そして、この後…どのたけし映画を観ても毎回こういうおれを驚かせてくれる演出や編集が必ず含まれているのです。

「12モンキーズ」的なメインテーマに乗って橋を渡ってくるたけし…
定期的に観たくなります。

さて…たけしの死生感はよく話題になるのですが、映画の中の自分を殺すことで生き延びてる気がするくらいです。あのバイク事故も色々あって自分から行った節があるなどと恐ろしいカミングアウトはするし、いつ死んでもおかしくない怖さがこの人にはつきまといます。
どうかもうしばらくおれを喜ばせてくれい!

出来れば…常識を逸脱した「ホラー」とか「SF」を撮って欲しいな…と個人的には思ってます😁💦
kazu1961

kazu1961の感想・評価

3.8
「その男、凶暴につき」
1989/8/12 公開 日本作品 2017-13
TSUTAYA CINEMA Handbook 2016
1980年代ランキング48位 再鑑賞

記念すべき北野武の映画初監督作品!徹底したハードな暴力描写と独特の映像リズムで評価を得ましたね。遠藤憲一や寺島進のチョイ役も時代を感じますね!私はキタノワールドの映像の間が大好きです!!

ヤクザに雇われた殺し屋と、それを執拗に追う刑事との争いを描く。脚本は「STAY GOLD ステイ・ゴールド」の野沢尚が執筆。監督はビートたけしこと北野武、撮影は「この胸のときめきを」の佐々木原保志がそれぞれ担当。挿入歌は、トレイシー(「ガール・ユー・ニード」)。

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