マックイーストウッド

江戸の名物男 一心太助のマックイーストウッドのレビュー・感想・評価

江戸の名物男 一心太助(1958年製作の映画)
5.0
私が中村錦之助の時代劇で「宮本武蔵」と並んで大好きな「一心太助」シリーズ第一作。

宮本武蔵のような迫力ある殺陣は一切ないどころか刀を使った立ち回りすら無い本作ですが、見応え十分です!

全編通して繰り広げられる錦之助のチャキチャキした早口な台詞回しは惚れ惚れしますし、痛快爽快この上なく、これぞ江戸っ子だ!と思える男っぷり(^^)

私の中の「男も惚れる男」といえば海外ではマックィーン、日本では錦之助ですね(笑)

一方、家光も錦之助が二役で演じていますが、こちらは品性知性溢れる立派な殿様を見事に表現。

太助と家光、両者とも一本芯の通った男という点で共通してますね。

本作で唯一の殺陣シーン(?)である河岸での大乱闘は良くも悪くも東映黄金期、舞いを舞ってるかのような美しさ(^^)

リアルさを追求した「用心棒」のような激しい殺陣も良いですが本作のような東映黄金期特有の殺陣も見ていて楽しいです。

未ソフト化というのが残念ですが、悪役が出て来ない優しい時代劇の傑作です!