近松門左衛門原作。
すごく簡単に書くと、モテモテプレイボーイの郷ひろみがお色気人妻岩下志麻と事実無根の浮気をしたと思われて自滅する話。
宮川一夫の格調高い撮影ということもあって眠たい系かと思うが、おもしろい。
が、なにがテーマ?とわけがわからなくなる。
戦が100年もない江戸時代。それはそれで侍のサバイバルが繰り広げられる。出世をもくろむ郷ひろみ。その美貌もあいまって複数から求婚される。勝利が目前の時、同僚悪い火野正平に足元すくわれる。
不義密通の者として追われる身に。
郷ひろみがとにかくいやらしいぐらい男前である。
そんな彼をめぐる15歳の生娘からその母親37歳、同僚の妹をめぐる痴話が狭い範囲で展開。郷ひろみのヤリチンぶりがはまりすぎ。
「フロム・タスク・ティル・ドーン」はギャング編とホラー編に二分して目新しさがあったが、なんとそれに先駆け近松門左衛門がやっていたとは!
後半は家の面目を保つため、不義の者は叩き斬るという逃げた間男と妻、その夫の追う者と追われる者の西部劇みたいな展開に。
情を無視して体裁ばっかり気にするお侍さん馬鹿じゃねえのがやりたいのだろうけど。
郷ひろみと岩下志麻がたいへん色気あります。
私はおもしろく観れましたが好き嫌いの激しい篠田監督作品です。
そこんとこよろしく。